奈良国立大学機構が事務局の地域連携枠組みにて、デジタルの力で人と文化の投資循環を目指す取り組みの検討開始

株式会社誠勝は、奈良県内の地域の活性化と新産業の創出を目指す「なら産地学官連携プラットフォーム」に会員企業として参画。同社取締役・上級デジタルアーキビストの寳德真大が、デジタルの力で人と文化の投資循環を起こす取り組みについて、タスクフォース立ち上げの議題提起を行った。 

▲タスクフォース立ち上げの議題提起を行う寳德氏(株式会社誠勝 取締役・上級デジタルアーキビスト)

「なら産地学官連携プラットフォーム」は、奈良県内の産業界、地域住民、高等教育機関、地方公共団体が連携して、新たな価値を創出する取り組み。地域課題の解決や産業競争力の強化を図り、奈良の魅力度を高めることを目指している。

同社は大学と共同した産学連携教育や奈良県主催のインターンシップ事業など、デジタルアーカイブの制作・利活用を通じたキャリア教育活動を実施しており、その経験を活かした司書・学芸員有資格者などの活躍の場を形成していく展望だという。

背景には、文化庁第5期博物館部会で大学の学芸員養成課程でデジタルアーカイブを教授できる人材不足の課題や、民間企業等でのデジタルアーキビスト人材等の育成の必要性が議論されたことがある。

特に司書・学芸員養成課程をもつ大学が4校存在し、同有資格者の輩出者の多い奈良市内では、20歳代の人口社会減少、特に大学卒業後の市内就業・定着のための施策が課題となっており、司書・学芸員有資格者の活躍の場の形成や市内定着の実現への関心が高まっているという。

同社は「加盟する高等教育機関や文化施設、自治体などと共同したタスクフォース立ち上げを通じて、デジタルアーカイブの制作・利活用を通じたキャリア教育活動を推進していきたい」としている。