【デジタル教科書】2019年4月の導入を閣議決定
先週の金曜日(2018/2/23)入ってきたニュース。
教育機関で使われる教科書をデジタル化しようという動きは数年前からありましたが、とうとう来年からの導入が実現しそうです。
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まだ閣議決定の段階ですが、法改正が実現すれば小学校~高校の各教室でタブレットを使用した授業が展開されることとなります。
デジタル教科書のメリット
内容はそのままにテキスト化された文章の読み上げ、画像の拡大などより表現に幅が生まれます。
記事では触れられていませんが、今後普及すれば動画の挿入や各学校のカリキュラムに合わせたページのカスタマイズ、インターネット接続が可能なら関連知識や調べ学習への応用など電子版の良さを存分に活かした授業を実施出来そうですね。パソコンではなく直感的に操作できるタブレットを採用しているのも大きなメリットかも知れません。
毎日重い教科書や資料集を詰めて登下校するのが大変だった、という方は多いはず。それが1㎏に満たない端末一台に収まるのだと考えれば色々な意味で革命的な出来事です。
どんな障害があるのか
しかし思うように実現出来ればいいんですが、この手のインフラ整備は中々難しい所ですよね。
まず、タブレット端末は紙のように国から費用が貰える訳ではないので学校側(保護者側)が負担しなければなりません。またそもそもこれまでデジタル化が見送られてきた背景としてICTの未整備があります。以前中学体育の授業でダンスが義務化された際先生方の間で動揺が広がったそうですが、これほどではないにしても先生の方で端末やデジタル教科書の扱いに備える必要もありそうです。
つまりハードの進歩に対して、法整備や各機関の基準といったソフト面がどこまで受け入れられるかが今後の課題になると思われます。
時間をかけて普及する?
紙には紙の、デジタルにはデジタルの良さがあり当ブログでも言及しているように両者のハイブリッドが当分は理想的なんじゃないかと考えていますが、教科書=紙である、これは世界的にも数百年間続いてきた常識で、日本ではPCやスマホが普及して暫く経っても変わってきませんでした。
本法案では一部生徒に対する措置としてデジタル教科書が用いられるようですが、今後教育現場での完全ペーパーレス化は実現するのでしょうか。
こういった新しい試みの受入れは、それが一般にどれ程浸透しているのかが鍵になります。つまり私たち電子化に携わる人間が努力しなければならないということでもあります。
実は教科書をデジタル化したいというお話は時折いただいており(大抵著作権の観点から難しいのですが)、紙ではなく電子化して学習したい、使いたいというニーズは確実に存在しています。学会や大学様からのご依頼はずっと前からいただいています。
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書籍のデジタル化の最前線にいる者として、何とかこの流れに貢献したいところですね。引き続き政府の取り組みに注目です。