Googleも知らない業界『電子化』
皆さんはGoogleマイビジネスというものをご存知でしょうか?Googleで何かを検索すると、入力したキーワードに応じて結果の右側に表示(スマホは結果一覧の中)される会社情報のことです。
▲この右側に出ているボードです。
これは会社名やサービス名を直で入力する他、キーワードと地名を組み合わせて検索したりするとアルゴリズムが働いて…という細かい仕組みの話はさておき、このマイビジネスは事業主が管理画面で掲載内容を設定できるようになっています。
この中で困っていることがあるんです。
目次
電子化という稀なビジネス
この管理画面では、表示するビジネスのカテゴリを設定することが出来ます。例えばサイゼリヤさんだったら『イタリア料理店』、スクエアエニックスさんだったら『ソフトウェア企業』などとそれぞれの業種に適したカテゴリを選択出来るのです。
自由に何を書いてもいいという訳ではなく予めGoogleが用意したカテゴリから選ばなければならないのですが、その種類は実に1,500を優に超えるため大方当てはまらないものが無いということは無いと思います。
もうお分かりだと思いますが、困ることというのは『デジタルアーカイブ構築』や『電子化』がカテゴリとして存在しないことなのです。
“アーカイブ化”に近いカテゴリを探せ
Googleのヘルプを見ると、こちらからカテゴリを追加、あるいは追加申請する方法は用意されていない様子。
という事は、既存のカテゴリから一番近いカテゴリを選択する他ありません。『デジタルアーカイブ』『電子化』『スキャン代行』『テキストデータ作成』この際どれでもOKです。何か当てはまるカテゴリは果たして存在するのか?
近そうなのを列挙してみます。
『印刷業者』『デジタル印刷』
紙媒体を出版している訳ではないのでこれは違います。デジタル印刷が一見近そうに見えますが、こちらはデータを紙媒体に出力するものなので電子化とは逆です。印刷会社様は、むしろ電子化をご依頼いただくお客様として多い業界ですね。
因みに『デジタル印刷』はデジタルコンテンツを紙などのアナログ媒体に出力することを指すので、むしろそのままスキャンとは逆になります。
『製本業者』
デジタルアーカイブ化を支援する中でお手伝いさせていただくこともございますが、決してメインではないので却下。
『古本屋』『書店』
こちらも、どちらかと言えばお客様に当たるビジネスですね。完全に余談ですが本屋さんで買った一般書籍を自炊代行に依頼するのは著作権法違反ですのでご注意を。
『撮影スタジオ』『写真修復業』
確かにスキャナーが沢山ありますし、カメラマンも在籍していますが…スタッフによっては写真ばかり撮っている者もおります(笑)
『コンサルタント』
電子化のコンサルティングはやります。しかし現時点では相談役と言うより職人集団ですし、経営や採用の方が想起されそうなのでやめておきます。
『出版社』
『印刷業者』と同じ理由でNGとします。
『映像写真ライブラリ』
なんかデジタルアーカイブに近い!近いけどこれは公共サービスの匂いがしますね。やはり写真関係となると一気に選択肢が増えるようです。
結論
結構探しましたがコレというのは見つかりませんでした。ちなみに『PDF』や『テキスト』といった類の言葉は全く用意されていないようです。
結局何を選んだのかというと、
企業・ビジネス
これが一番無難でした。サービス名が『そのままスキャン』なので、どんなビジネスを展開しているかは写真と合わせて理解しやすいはずです。
恐らくGoogleさんに電子化やデジタルアーカイブという業種を認識してもらうには、このブログで散々主張しているように業界自体の知名度を上げていくしかないんでしょうね。