自前でスキャンしたら…
こんにちは。非破壊電子化のプロ・そのままスキャンです。
私たちに書籍電子化をご依頼いただくお客様のご事情は様々です。代表的な事例やストーリーは実績一覧にて紹介していますが、興味深いお話を伺ったり、スキャンニングする上で思わぬトラブルがあったり、、、とちょっとイレギュラーな事例も時折あります。
今回はそのひとつをお話ししましょう。実際に合ったケースですので、スキャン代行を探されている方の参考になれば幸いです。
*社名、時期、詳しい内容は伏せさせていただきます。
目次
エンドユーザー様の書籍電子化
今回ご依頼いただいたのは東京都内にある印刷会社のA社様。設立から半世紀以上経っている実績ある会社様です。
出版社様と同じくらい多いのが印刷業界の会社様からのご依頼で、書籍を電子化するとなるとそのノウハウをお持ちでない場合が多い為、度々お手伝いをさせていただいております(印刷だけでなくデータとしても保管したい、と仰るお客様が増えているようです)。
お話を伺うと、今回はA社様ではなくそのお客様(弊社にとっての『エンドユーザー』)の書籍を電子化したいとのことでした。このエンドユーザー様は紙のみならずデータ上でも書籍を管理されたかったようで、A社様の方でやるのは難しいということでご連絡をいただいたのでした。
業者に見積してもらうが…
実はA社様、そのままスキャンと会う前に他の会社様で決めていたそうです。恐らくお時間もあまり無かったのか、特に相見積もせずその一社にのみ絞ったとのことでした。しかしこのスキャニング業者の提示したお見積、予想よりもお値段が張ったようで、相場を知ったA社様は泣く泣く専門業者へのご依頼を諦めます。
もちろんエンドユーザー様の書籍ですから『予算オーバーなんでNGです』なんて言えません。A社様は社内で電子化をすることを決意します。
社内なら余分な費用も掛かりませんからね。総ページ数十万という膨大な量でしたから相当大変だったのではと推察されます…
文字の識別すら困難に
しかし、これが大失敗だったそうです。
自前のスキャナーで電子化を試みたところ、原本に何が書かれているのか分からないほどぼやけてしまったそう。また画質そのものも粗く、とてもエンドユーザー様にお渡し出来るようなものではありませんでした。結局自前でスキャニングする施策もここで頓挫します。
業者は値段が高い、自前でやれば品質が損なわれる。どうすればいいのか…と思いあぐねていた際、私たちそのままスキャンを見つけていただいたのでした。
そのままスキャンの提案
A社様には解像度400dpi(弊社サービスの中でも標準の品質)でのスキャニングを提案。また文字認識については画像処理を施し文字の認識精度を高めた上で、自動認識OCRを行いました。これで品質はバッチリです。
また、この時は自覚が無かったのですが(笑)そのままスキャンは実は業界の中でも安価な方らしく、相場感を掴んでいたにも関わらずお値段にもご納得いただくことが出来ました。A社ご担当者様の長いご苦労に報いることが出来、大変嬉しかったのを覚えています。
書籍電子化のプロに相談しましょう
さて、ここで強調したいのが
自己流でやると失敗する可能性が高いということです。確かに現在は一般家庭でも気軽にスキャナーを購入することが出来るようになり、その性能も年々上昇しています。まして印刷会社様ともなれば書籍管理のプロですので、電子化もやり方によっては上手くいくと思われたのかも知れません。
しかしデジタルアーカイブは、単純に『書籍をデータ化する』自炊とは違うのです。
例えば一般的な大きさの文庫本、大判サイズの図面、写真では、同じ解像度で処理するとしてもそれぞれスキャニングの方法が全く異なります。またスキャニングをしたとして、データに抜け漏れやズレ、文字の欠落があれば校正/修正する必要が出てきますが、この作業はその道のプロでなければ恐ろしい程の時間が掛かってしまいます。
更にそもそも書籍電子化という『企画』そのものについても、予算、目的、活用の見込みを吟味しそれが本当に最適解なのか検討する視点が求められます。著作権などのリーガルチェックは言うまでもありません。
そのため書籍電子化をご希望の際は、一見自己流・自社流で何とか出来るように思える事案でも、まずはプロにお問い合わせされることを強くお勧め致します。余裕があれば、もちろん複数の業者に相談してみてください。
そのままスキャンも年中無休で対応しておりますので、興味を持った方は是非一度ご相談くださいね。ちょっとしたお悩みでもお伺いいたします。
貴重書籍を傷つけずに電子化するサービス
- 専用の非破壊スキャナーで傷つけずにスキャニング
- 書籍ほか図面、絵画、契約書、ガラス乾板まで対応可能
- 公共機関や大学様の実績多数
- スピーディな作業で急ぎの電子化もOK