電子化代行がブログを始めた理由
みなさん、スキャンしてますか?
更新から既に10回以上経っていますが、そういえば当サイトには自己紹介や会社概要をするページがありませんでした(笑)。電子化について調べていたらたまたま見つけたという方もいらっしゃると思うので、何ならこの記事を使ってサイトの紹介をさせていただければと思います。
目次
電子化の奥深さ
当ブログ『そのままスキャン電子化用語集』は、書籍や貴重資料を電子化(データ化)し、デジタルアーカイブまで構築する株式会社誠勝のサービス『そのままスキャン』が運営しています。
一般には自炊代行と言った方が分かりやすいかも知れませんが、そのままスキャンはただスキャナーを使ってお客様の書籍をスキャンするだけでなく、企画や提案などトータルでの相談役としてあり続けたいと思っており、単なる業務のアウトソーシングである『代行』と言われるのは少々抵抗があります(笑)。また、創業当初は書籍のスキャニングのみ行ってはいましたが、今では図面や絵画、フィルムなどあらゆる資料のアーカイブまで幅広く担っています。こちらも自炊代行とは大きく違う点です。
そのそのままスキャンが、何故ブログを開設したのか?
書籍電子化は悩ましい仕事
色々やっているとは書きましたが、基本的には資料の『電子化』を行う会社であることは変わりません。そしてこの電子化市場、決して大きな市場ではありません。
そのままスキャンは東京都で登記している会社ですが、都内の同業他社さんはおおよそ全てよく知っています。それだけかなりニッチな業界なんです。業界がニッチだと一般の方の認知度も高くありません。
ただ、ニッチとは言え電子化は非常に奥の深い世界で、ただ一冊の資料を取り上げても
- 解像度
- 使用するスキャナー
- データの保存方法
- 画面上の色合い
- 破損箇所の修正
- OCR処理の是非
- 用途の妥当性
- 電子化そのものの是非/必要性
- 裁断の是非
- 著作権など法的側面
…等々、電子化する時に考えることが山ほどあり一つひとつが悩ましい要素です。『本送ったから、後はよろしく!』と気軽に頼める自炊代行とは違って、お客様と慎重に話し合いながら電子化を進めていきます。そういう意味では弊社はあまりコンシューマー向けではありません。
これらはケースよって大きく変わるもので、ちょっと不適切なやり方をしてしまうと著しく品質を損ねたデータが出てしまったり、後々大問題になってしまうことも十分あり得ます。残念ながら業界としては価格破壊が起きており、料金の低下がそのままクオリティの悪化に繋がりがちなのが現状です。
一方で、最適な形で電子化に成功すれば書籍が見事に生まれ変わります。痛みや穴、日焼けを始めとした劣化部分も新品のような資料としてデータで見れますし、以降は痛みの心配や面倒な紙ページをいじる作業からも解放されます。それどころかPDFデータ内での文字検索やWordへのコンバートによる再編纂、デジタルアーカイブシステムでの一元管理、最近ではテキストデータ化することでビックデータ解析への活用まで見えてきます。
また絵画作品をスキャニングすれば、そのデータをWeb上で公開したり、データを二次活用してジャケットや版画の制作を行うことができます。絶版本のスキャンしテキスト化まですればAmazonでの再販も可能です。倉庫で大量に保管されている大判図面、全てデータ化すれば膨大な空きスペースが生まれます。単なるスキャニングがいかに可能性を帯びているか、これだけでもお分かりいただけないでしょうか。
そんな電子化の奥深さ・面白さを、もっと多くの方に知って欲しいと考えたのがこのブログのきっかけになります。今挙げただけでもキーワードが沢山出てきましたが、これら一つ一つ見ても、それぞれ長い記事を作れるくらいの世界が広がっているんですね。
そして、一人でも多くの方に電子化やデジタルアーカイブの正しい知識を知っていただき、皆さんの生活や人類の幸福に役立てて欲しいのです。もちろんあわよくばそのままスキャンにご依頼いただきたいのです(笑)
誰が電子化しているのか、明らかにしたい
という訳で『そのままスキャン電子化用語集』では、書籍の電子化やデジタルアーカイブに関わる様々な情報・知識・感想をわかりやすく、日々発信していきます。『関わる』なので範囲は本当に膨大です。実際には電子化以外にも絵画作品の撮影やテキスト化も担っているので、むしろどうやってテーマを絞っていこうか悩ましい所でもあります。単にナレッジのアウトプットを行うのではなく、時にはお客様からいただいたお声やフィードバックも、皆さんのお役に立ちそうなら発信していきたいと考えています。
しかし我々として特にこだわっているのは、業界の情報はもちろんですが『電子化に携わる人・会社はどんな連中なのか?』ということを明らかにさせたいという点。中の人の話ですね。
ニッチで人目に触れにくい業界なので想像がつきにくいと思います。一体どんな人間がこの本の電子化をしているのか?営業担当の顔は知ってるけど、実際にスキャンをする現場ってどうなってるのか?本当に書籍を預けて大丈夫か?そもそもどんな会社なのか?
実はこの辺、明らかにさせている業者さんがあまり多くないと思います。特にスキャニング担当者については実際にお客様からもよく聞かれるご質問で、たまに来社された方は平均年齢の若さに驚いて帰っていかれます。
関連記事: なかなかスキャン担当に会えない理由
別の記事でも言及しているように、弊社ではスキャニング担当と渉外担当を明確に分けています。外からは中々分かりません。ご依頼いただいた時点でスキャナーやOCRソフトの性能といった、案件に関わる情報はお伝えしているものの、スキャニング担当の紹介や現場の雰囲気なんかはお話に上がらないのです。業種に関わらずそうだと思いますが…
このままでは業界がいつまで経っても理解されませんし、私たちも自分の家族や友人に仕事内容を紹介しづらいままです(笑)。
たとえば、弊社ではこんな見たこともない機械を使ったりします。例えばこの非破壊スキャナーがどんな風に動くのか、どんな仕組みになっているのか、電子化にあまり興味のない方でもちょっと知りたくないですか?
虚偽の情報や玉石混交のサービスが当たり前となった今、本当に信頼できる人を見つけるのは中々大変です。我々プロの側が透明性を意識してこそ、お客様も安心して大切な資料を預けていただけるものだと考えています。当ブログのマニアックな記事を通してそのままスキャンのそのままの姿をお見せ出来れば幸いです。
貴重書籍を傷つけずに電子化するサービス
- 専用の非破壊スキャナーで傷つけずにスキャニング
- 書籍ほか図面、絵画、契約書、ガラス乾板まで対応可能
- 公共機関や大学様の実績多数
- スピーディな作業で急ぎの電子化もOK